骨塩定量検査(骨密度測定)
当院で行なう骨密度測定は、手のレントゲンを1枚とる簡単な検査です。
予約不要
月曜日から土曜日 内科診察時間内
MD法と呼ばれる、手の関節の骨密度を測定する検査法です。
検査時間:5分ほど
検査結果はその場ですぐにわかり、ご説明いたします。
何度も通院していただく必要はありません。
検査料金(健康保険使用、3割負担として)420円
検査方法について
1.DXA(デキサ)法
現在、最も信憑性が高い検査法で、腰椎、大腿骨頸部、前腕にて、計測します。
ただし、装置が高価で大きく、また、放射線を使用するため、被爆の問題もあります。
2.MD(エムディ)法
第2中手骨(人差し指)で測定します。レントゲン写真をとり、その濃度をアルミのスケールを比較して骨塩量を測定します。レントゲンを撮るだけなので簡便ですが、手での評価であるため、ほかの部位の骨折のリスク評価に関しての信頼性はDXAよりも劣ります。
3.超音波測定法
踵骨や脛骨で測定します。放射線ではなく超音波での測定のため、被爆がなく、また、装置が小さいため、持ち運びも可能です。しかし、踵骨や脛骨での評価であるため、その他の部位の骨折のリスク評価に関しての信頼性は、DXAよりも劣ります。
当院で行なっているのは「2.MD法」です。
骨粗鬆症はとても多い病気です。
骨粗鬆症は、骨密度の低下と骨質の劣化により、骨強度が低下する病気です。
40歳以上の有病率は大腿骨頚部(大腿骨の股関節付近)で、男性12.4%、女性26.5%と女性に多く見られます。
女性は40代後半から、50代付近の閉経後に、女性ホルモンの減少とともに、著しく骨密度が低下します。そのため70代に突入すると、特に病気がなくても骨密度が、一般的な若い人の70%以下に落ち、自然と骨粗鬆症になっていきます。
骨粗鬆症がひき起こすのは、腰椎の圧迫骨折や、股関節付近での大腿骨の骨折です。
いずれもひどい場合は歩けなくなり、年をとってから起こすと、寝たきりになりかねません。寝たきりになると、それが原因で死亡率が上ります。
骨密度測定が必要な方
- 50歳以上の女性で体重の軽い方
- 両親に大腿骨骨折歴のある方
- 喫煙者、ステロイド薬を使用中の方
- アルコールを大量に飲まれる方
- 糖尿病のある方
骨密度の低下がある方は・・・
生活習慣の改善と、食生活の改善とともにお薬で治療します。
お薬の治療はいくつかの種類があります。
お薬の種類
- カルシウム薬
- 女性ホルモン薬
- ビタミンD薬
- ビタミンK薬
- ビスホスホネート薬
効果が高いのはビスホスホネート薬です。このお薬は骨を溶かす破骨細胞の働きを抑え、骨密度が低下するのを防ぎます。
ただ、長期間飲むと、骨の質が落ちることがあり、それはそれで骨折のリスクとなるため、2年から5年程度で一度中止することが多いです。
あと、効果があるといわれているのは、女性ホルモンの補充と、ビタミンD製剤です。これらを単独、または組み合わせて使用します。