京都市上京区の胃カメラ・大腸カメラ・婦人科 吉岡医院

医療法人博侑会 吉岡医院 京都市上京区
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生活習慣病とがん

2025年3月17日

3月も中旬をすぎ、
日中は少し暖かくなってきました。
天気はやや不安定ですが、
何となく気持ちは穏やかになりますね。

春から初夏にかけての時期が、
個人的には最も好きな季節となります。
桜の開花を期待して待ちたいと思います。

 

 

さて、
今回は「生活習慣病とがん」というタイトルで、
健康診断の観点から考えていきたいと思います。

皆様もご存知のように、
健康診断には、「生活習慣病の検査」と「がん検診」
の2種類があります。

それぞれ目的は違いますが、
どちらも健康を守るために欠かせません。

どちらか一方だけに気をつけていれば安心、
というわけではなく、両方を意識しなければいけません。

 

・生活習慣病とは? 未来の健康を守るための検査

生活習慣病とは、
高血圧や糖尿病、脂質異常症(高コレステロール血症)、
肥満などのことを指します。

これらはすぐに命に関わるものではありませんが、
放っておくと動脈硬化が進み、10年後、20年後に
脳卒中や心筋梗塞を引き起こす可能性があります。

たとえば、高血圧や高コレステロールの状態が続くと、
血管の内側にコレステロールが溜まり、
血管が狭くなったり詰まりやすくなったりします。

これが動脈硬化です。
自覚症状がないまま進行し、ある日突然、
脳梗塞や心筋梗塞を起こすこともあります。

だからこそ、生活習慣病の検査は、
今の健康状態を知るためだけでなく、
将来の自分の健康を守るためにも必要なのです。

 

・がん検診とは? 今の健康を守るための検査

がん検診はもっと短いスパンで
健康を管理するためのものです。

がんは初期には症状がほとんどなく、
いつの間にか進行していることも少なくありません。

肺がんや胃がん、大腸がん、乳がん、子宮がんなど、
それぞれのがんに適した検査方法があります。

胸部X線やCTで肺の異常を調べたり、
胃カメラで胃の粘膜を観察したり、
大腸カメラでポリープを見つけたりします。

乳がんや子宮がんも、
早期発見できれば正しい治療が可能になります。

がんは見つかるのが早いほど、
治療の負担を軽くできる病気です。
だからこそ定期的ながん検診が大切になります。

そしてそれらの病気が命に係わる時間は、
生活習慣病にかかる時間に比べ、
圧倒的に早いものです。

 

・どちらか片方だけでいいの?

「健康に気をつけているから、がん検診は受けなくても大丈夫」
「がん検診を受けているから、それだけで安心」
そう思われている人もいるかもしれません。

でも、
どちらか一方だけでは十分ではありません。

もしがんのリスクにばかり注意していても、
高血圧や糖尿病を放置していると、
10年後、20年後に脳卒中や心筋梗塞が起きる可能性があります。

健康を守るためには、生活病の予防とがん検診、
どちらも重要ということが言えます。

どちらか一方ではなく、
両方に習慣に気を配ることが、
本当の意味での健康管理につながります。

 

・日常生活で気をつけたいこと

健康や診断がん検診を受けることは大切ですが、
普段の生活の中でもできることはたくさんあります。

まず、
食生活に気をつけることです。

野菜や果物を意識して取り入れ、
食物繊維をしっかり摂ることで、
生活習慣病やがんのリスクにも下げることができます。

次に、
適度な運動をすることです。

激しい運動は必要ありませんが、
1日30分ほどのウォーキングを習慣にすると、
血管の健康をより自由になります。

筋力を維持するために、
軽い筋トレを取り入れる効果的です。

また、喫煙や過度な飲酒を控えることも重要です。
喫煙はがんのリスクを高めるだけでなく、
血管にダメージを与え動脈硬化を進行させる原因になります。

お酒も、適量を守って飲みましょう。

さらに、ストレス管理と睡眠の質を上げることも大切です。
ストレスがたまると血圧が上昇し、
糖尿病のリスクも考えられます。

睡眠不足も免疫力を低下させ、
がんのリスクを高めることを考慮になるので、
しっかり休息をとることを心がけましょう。

定期的な検査が未来の自分を守る
生活習慣病もがんも、
どちらにも症状が出にくいという共通点があります。

したがって、定期的に健康診断やがん検診を受けて、
今の自分の状態を知ることが大切です。

生活習慣病の検査は年に1回、
がん検診も推奨される間隔で受診しましょう。

 

・ご自身の受けている健診は、どのタイプ?

最後に、
皆様はご自身が受けている健診は、
どんなタイプの健診かわかっておられますでしょうか。

会社の健診は多くがレントゲン、心電図、血液検査です。
中には胃の検査や女性の方なら乳がん、子宮がんの検査は
含まれていないことがあります。

また行政から通知がくる特定健診は、
生活習慣病に特化しています。

がんの検査は、それぞれ肺がん検診など、
個別に受けなくてはなりません。

御自身の健診が何を対象としたものか、
一度確認してみてください。

そして不足している検査があれば、
医療機関で一度相談なさってください。

 

病気は、
「なってから気づいた」のではなく、
「起こらないように防ぐ」ことが大切です。

未来の自分のために、今できることを始めてみませんか?

 

吉岡医院  吉岡幹博