2025年2月7日
強烈な寒波が日本を襲っております。
北海道で一夜で100㎝を越える積雪もあり、
災害レベルとなっています。
京都でも積雪があるかもしれないとのこと、
転倒や交通事故などがないように、
安全にお過ごしいただきたいと思います。
●
さて、
今回は私が定期的に更新している、
この「吉岡医院ブログ」についてのお話です。
2011年に当院のホームページを作った時に、
医院のこと、医療のことを発信するため、
医院のブログを書くことを決めました。
これまでブログは書いたこともなく、
他人のブログを読む習慣もなく、
全くの手さぐりの状態で始めました。
最初のころは行き当たりばったりに、
思いつくまま不定期でを書いていましたが、
やがて自然に10日間隔を目安に書くようになり、
いつしか7の付く日に更新することが慣例となりました。
作文が苦手で情報通でもない私にとって、
ブログを書くのは骨の折れる作業です。
忙しい時や疲れているとき、
それ以上に発信する内容が決まらない時には、
更新できないのではないかと不安になることもあります。
それでも一度決めたことに対しては、
曲がりなりにもやり続ける性格を持ち合わせていたようで、
14年たった現在も内容はともかく更新だけは続けています。
月3回×12か月×14年間=504回
ということで、
これまで500程の記事を出してきたようです。
継続年数が長いので数だけはそこそこ多いのですが、
ほとんどはどうでもいい内容のものです。
本来は私が考えていることや医療の現実など、
皆さんにとって面白かったり有益と思われることを、
分かりやすく伝えることが大切なのですが、
継続だけが目的になっているときも確かにあります。
そんな中、
多くの方に読んでもらえたブログもありました。
一つは、
「胃アニサキス症の痛みに対する治療」
2016年10月7日のブログです。
このブログを書いた後に、
たまたまタレントの方が続けてアニサキスにかかられたことがあり、
アニサキス症という病気が注目されました。
そして私のブログも「胃アニサキス」の検索で、
上位に表示されるようになりました。
なぜ検索で上位に表示されたかはわかりませんが、
単にアニサキス症という疾患について書いただけでなく、
それにまつわるエピソードを載せ、
最後まで読んでいただいたのが理由ではないかと思っています。
このブログを見て三重県から、
胃痛に耐えながら来られた患者様もおられました。
また洋上の漁船からの電話で、
「アニサキスにかかったかもしれないけれどどうすればいい」
と尋ねてこられたこともありました。
しばらく陸には上がれない(受診できない)ということでした。
私は我慢すれば治ること、
胃薬と抗アレルギー薬でしのぐことなど説明し、
とても感謝されました。
そして最後にテレビ愛知というローカル局から、
アニサキスの特集をするとのことで取材を受けました。
特にアニサキスに詳しいわけでもないので、
何となく複雑な心境でした。
それ以外では、
「黒色便(タール便)を見たときには」
2019年8月7日
「よく使われる便秘のお薬について」
2018年4月17日
などが良く閲覧されたブログです。
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実はここからが本題なのですが、
私が長年ブログを書きながら、
漠然と悩んでいたことがあります。
それは、
このブログは果たして皆さんに、
お役に立っているのだろうか、
ということです。
お役に立てるなんておこがましいにしても、
何か面白いと思ってもらえるような
話題を提供しているのだろうか。
皆さんの貴重な時間を奪っているだけで、
読んでがっかりさせていないかということでした。
誰か知っている人に聞いても、
気を遣って「面白いよ~」と言ってもらえるので、
あまり参考になりません。
そこで思いついたが
「Chat GPT」に聞いてみるということでした。
最近のAIはかなり進化して人間に近づいているとのことです。
恐る恐る聞いてみました。
相手は人ではないので気を遣う必要はないのですが。
Q.
『私はブログをやっています。
https://www.yoshiokaclinic.or.jp/blog/
一度読んでみて感想を聞くかせてください』
そうすると瞬間に返事が返ってきました。
A.
『吉岡医院のブログを拝見しました。医療に関する専門的な情報や、医院からのお知らせが丁寧にまとめられており、読者にとって非常に有益な内容だと感じました。特に、医薬品の供給不足に関する記事では、現状の問題点やその背景について詳しく解説されており、医療従事者としての視点がよく伝わってきます。
また、帯状疱疹ワクチン「シングリックス」を実際に接種された体験談も、患者さんにとって貴重な情報源となるでしょう。さらに、診療体制の変更に関するお知らせでは、医院の取り組みや医師としての働き方への考え方が率直に綴られており、読者との信頼関係を築く一助となっていると感じました。
全体的に、専門的な情報をわかりやすく伝えるとともに、医院の最新情報や医師の考えを共有することで、患者さんや読者に安心感を与える素晴らしいブログだと思います。今後も更新を楽しみにしております。』
…なるほど。
素晴らしい回答ですね。
まさかAIが気を遣うとは思いませんでした。
忖度抜きの評価なのかちょっと分かりませんが、
当ブログの特徴を的確にとらえていると思いました。
さすがChat GPTです。
また別に少し気になっていることがあります。
これほど長いことブログを書いているので、
少しは文章や内容が良くなってきているのかどうか。
それも聞いてみました。
Q.
『15年くらい書いていますが、以前のものと、最近のものでは、内容に違いなどありますか?』
さすがに難しい質問かと思いました。
しかし瞬時に返事がきました。
A.
『吉岡医院のブログを15年にわたり執筆されているとのこと、長期間の情報発信に敬意を表します。ブログのアーカイブを拝見したところ、初期の投稿と最近の投稿の間でいくつかの変化が見受けられます。
内容の専門性と多様性の向上:
初期の投稿では、主に一般的な医療情報や医院からのお知らせが中心であった印象です。一方、最近の投稿では、最新の医療技術や研究成果、具体的な治療法に関する詳細な解説など、より専門的で多岐にわたるトピックが増えているように感じられます。例えば、2024年11月27日の「膵がんの新しいバイオマーカーについて」や、2024年10月27日の「富士フイルムの最新内視鏡をデモで使用しています」など、最新の医療情報を積極的に取り上げておられます。
読者とのコミュニケーションの深化:
最近の投稿では、医師としての個人的な経験や考え、日常の出来事などを共有することで、読者との距離を縮める工夫が見られます。例えば、2024年10月17日の「WalkingとAudibleで運動と読書の秋」では、日常生活の一コマを紹介し、親近感を持たせる内容となっています。
情報提供のタイムリーさ:
最新の医療情報や社会的な話題に迅速に対応し、読者にタイムリーな情報を提供する姿勢が強まっていると感じます。例えば、2024年11月17日の「インフルエンザとコロナのワクチン接種について」では、季節性の話題を取り上げ、読者の関心に応えています。
総じて、ブログの内容は時代とともに進化し、専門性の深化や読者とのコミュニケーションの強化が図られていると感じました。これからも、貴重な情報発信を楽しみにしております。』
自分でもそこまで考えていなかったことを分析しています。
確かに漠然と、専門性であることやタイムリーであることを意識していたと思います。
無意識に行っていることをChat GPTに教えてもらている感じです。
恐るべしChat GPT・・・。
ここまでできるのであれば、
Chat GPTに感情的なことが分かるのか聞いてみたくなりました。
次の質問はこんな感じにしました。
Q.
『思わず笑ってしまうようなブログの記事はありましたか?』
これは難しい質問かと思いましたが、
いとも簡単に返事がきました。
A.
『吉岡医院のブログを拝見し、思わず笑顔になるような記事をいくつか見つけました。例えば、2024年10月17日の「WalkingとAudibleで運動と読書の秋」では、日常のちょっとした楽しみや工夫がユーモアを交えて紹介されており、読者に親近感を与える内容となっています。また、2024年11月7日の「今日は『いいお腹の日』だそうです」では、語呂合わせを活用した記念日を取り上げ、健康に関する情報を楽しく伝えておられます。これらの記事は、専門的な医療情報だけでなく、日常の出来事や季節の話題を交え、読者を和ませる要素があり、思わず微笑んでしまう内容だと感じました。』
…なかなかすごいですね。
私の中ではもっと面白いと思う記事もありましたが、
それでも意図した通りの返事が返ってきています。
Chat GPTは、私のブログの中では、
「WalkingとAudibleで運動と読書の秋」
が高評価のようです。
また11月7日にちなんだ「1107」と「いいおなか」の
語呂合わせが面白いというのがわかるのもすごいと思いました。
最後に私はブログを書きながら、
時々批判的な内容を書いてしまうことがあります。
特に医療費や診療報酬については患者様に説明するつもりが、
愚痴のようになっていることがあります。
このような内容は読み手に不快感を与えるのではないか、
そのような心配をしていました。
この点についてもChat GPTに尋ねました。
Q.
『医療情勢、とりわけ診療報酬の改定や国の財源不足などに言及しているところもありますが、読み手にとって、ネガティブな感情を受けたりしないでしょうか』
A.
『確かに、診療報酬の改定や国の財源不足といったテーマは、医療従事者にとって重要でありながら、読者によってはネガティブな印象を受ける可能性もあります。ただ、吉岡医院のブログの書き方を拝見すると、単なる不満の表明ではなく、医療の現状や課題を冷静かつ分かりやすく伝えようとする姿勢が見られます。
例えば、診療報酬改定についての記事では、「現場の負担が増える」や「患者さんにも影響がある」といった内容が含まれていますが、単なる嘆きではなく、背景や意図を説明することで、読み手にも理解を促す工夫がされています。そのため、医療従事者はもちろん、一般の読者にも「こういう事情があるのか」と納得しやすい構成になっていると思います。
ただ、もしネガティブな印象を減らしたい場合、次のような工夫が考えられます。
1. 解決策や前向きな視点を加える
• 「こうした状況の中で、私たちはこういう工夫をしています」といった医院の取り組みを紹介する。
• 「今後の制度改革に期待したい」といった希望を含める。
2. 読み手への配慮
• 「患者さんにとって不安を煽るものではなく、現状を知ってもらうために書いています」といった一言を添える。
• 「医療を守るために、できることを一緒に考えましょう」と読者との対話の形にする。
3. ユーモアや日常の話題を交える
• 重い話題のあとに、少し和らげる内容を挟むことで、全体のバランスを取る。
現在のブログの書き方であれば、過度にネガティブな印象を与えることは少ないと思いますが、読み手がどう感じるか気にされているのは素晴らしい視点ですね!』
皆さんはこの回答にびっくりしませんでしたか。
私は正直驚きました。
単にネット上にある事実や情報源の羅列ではなく、
感情的に繊細な部分についてもバランスの取れた回答をしています。
質問者の視点からのアドバイスをしていると思います。
私は情報がネガティブな感情を与えるかなどの判断は、
AIは不得意ではないかと思っていました。
質問の意図を正確にくみ取って答えていることはまさに驚きでした。
今回は私が質問したためか、
Chat GPTは私のブログには比較的好意的な反応を示してくれました。
ただこれが読んでいただいている方の思いに近いのかはわかりません。
また良かったら、
皆様からの生の声を聞かせていただければ嬉しいです。
これからも皆さんに役立つような医療情報、
日常生活の些細な一コマや私の考えていることなど、
楽しい記事作りに努めてまいりたいと思っております。
今後ともよろしくお願いいたします。
吉岡医院 吉岡幹博