京都市上京区の胃カメラ・大腸カメラ・婦人科 吉岡医院

医療法人博侑会 吉岡医院 京都市上京区
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生活習慣病の療養計画書について

2024年12月7日

あっという間の12月。
今年もあと1か月を切りましたね。
皆様も何かと忙しくお過ごしのことだと思います。

医院の方では風邪の患者様が増えています。
インフルエンザ、コロナの方もおられますが、
それ以外の一般の風邪も多くなっています。

中には肺炎になられる方もおられ、
普通の風邪だと思っていたのに咳や高熱が続く方は、
もう一度受診をして詳しく調べてもらう必要があります。

皆様もご用心ください。

 

 

さて今年6月の診療報酬改定で新設された
生活習慣病管理料ですが、
皆様はこの管理料についてご存知でしょうか。

対象となる疾患は、
「糖尿病」「脂質異常症」「高血圧」です。

この3疾患のいづれかが主病となっている方は、
受診ごとに月に1回生活習慣病管理料が掛かります。
それと同時に「療養計画書」の作成が必要となります。

診療報酬のルールでこの療養計画書は
4か月に1回程度の割合で発行されます。

今回はこの療養計画書について
ご説明いたします。

基本的には以下のような項目を記載します。

  1. 患者の基本情報
    • 氏名、年齢、病名、診断日など。
  2. 治療方針
    • 現在の状態と治療目標。
    • 例「血糖値の目標をHbA1c 7.0%以下にする」など。
  3. 治療内容
    • 食事療法:摂取カロリーや栄養バランスの指示。
    • 運動療法: 適切な運動内容や頻度。
    • 薬物療法:処方薬の内容と服用方法。
    • 必要に応じて禁煙や飲酒制限の指導も含みます。
  4. 定期的な検査や診察の計画
    • 血液検査、尿検査、血圧測定などのスケジュール。
  5. 患者へのアドバイス
    • 日常生活での注意点や目標設定に関するアドバイス。

 

患者様にとってのメリットしては、

・治療方針が明確になることで、
目標達成に向けた努力ができるようになる。

・定期的に医師と治療内容を考慮することで、
最適なケアを受けられる。

・自己管理の意識が備わり、
生活習慣病の進行を防げる。

などが挙げらられると思います。

ただ4か月に1回発行するというルールが、
結構大変なのです。

このところ国は内服薬に関しては
長期処方を推奨しています。
受診抑制から医療費削減の目的です。

1か月処方の方が基本ですが、
2か月処方の長期処方の方もおられます。

そうすると4か月に1回の割合で計画書を作成するとすれば、
2回受診するごとに計画書を作成しなければなりません。

そんな頻回に計画を変える必要があるのかとも思います。
患者様にとっても当院の職員にとっても、
かなりの時間的な負担が生じます。

ただこのような取り組みが始まってから、
食事や運動に気を遣う患者様が増えたのも
間違いないと思います。

今までは外来で血圧を測ったり血液検査をしたりして、
データをみながらお話しすることが多く、
日常生活にまで細かく聞き取ることは少なかったです。

それが強制的に身長、体重を測定されて、
運動ができているか、食事は適切かと聞かれると、
どうしても取り組まざるを得なくなります。

生活習慣病で治療しているにもかかわらず、
自分の体重を知らない方も多くおられます。
その様な方には体重を知ることだけでも、
大きな気づきになると思います。

手間がかかる制度だからこそ、
逆にまじめにやらないとという気持ちが
生じるのかもしれません。

私も患者様に指導する以上は、
自分も増えた体重を減らさなくてはならないと
思うようになりました。

皆さんと一緒に私も、
生活習慣を改善しようと思っております。

 

吉岡医院  吉岡幹博