2024年2月7日
暦の上では立春となりました。
2月上旬ですのでまだまだ寒いこの頃ですが、
冬の寒さがあまり好きでない私としては、
立春と聞くと少しは前向きな気持ちになります。
皆様は如何でしょうか。
とはいえ、
風邪の季節がつづいています。
前回に引き続きインフル、コロナとも
同時流行しています。
特にインフルBが今年はすごいですね。
私も一般の診療と発熱外来を
行ったり来た入りしており、
診療に待ち時間が出ております。
発熱外来に関しては大人の方でも、
小児科の先生の助けを借りることもあり、
なるべくスムーズな診療を心がけています。
皆様にはおかれましては、
引き続き感染対策をなさってください。
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さて
このブログでも時々紹介しておりますが、
当院5階の待合ラウンジには、
「唐長」さんのパネルが飾られております。
始まりは昨年4月当院に新設された、
5階の待合ラウンジの壁に、
唐長さんの作品を掲げたいと考えたことです。
昨年8月嵯峨にある唐長さんのサロンを訪問し、
初めて唐長さんの作品を製作されている
唐紙師トトアキヒコさんにお会いしました。
そのアトリエで実物をまじえて作品の説明を受け、
制作するパネルの大きさ、形、数、文様とその色彩につき、
長い時間をかけて相談し、ご提案を頂きました。
文様の種類、色合い、背景色など、
組み合わせは無限にあり、
全てが決まってからの製作となります。
つまりフルオーダーです。
全てを手仕事でされるので、
2~3か月くらいの製作期間が必要です。
そして11月に作品が完成し、
11月下旬に唐長さんから依頼された専門の方が
取り付けに来られました。
海外の美術館の展示でも行かれるそうです。
本格的な展示をされるプロの方ですので、
当院でもすごくきれいに設置していただきました。
現在5階に設置されているのは、
以下の3組です。
(天平大雲+若松)
(細渦/変わり観世水/葵唐草)
(シダ+蕨+千鳥)
設置から現在まで約2か月が経過し、
5階を利用された患者様からも
とてもいい反響をいただいております。
その様な中、
製作されたトトアキヒコさんから、
展示作品の写真撮影の依頼がありました。
当院の作品を唐長さんのホームページで
施工例として紹介していだけるとのことです。
オーダーした側とすればちょっと嬉しいですね。
先週火曜日に来られました。
写真家の方が撮りに来られるだけと思っていると、
トトアキヒコさん本人もお越しになりました。
写真は写真家の方が光の加減を調節しながら、
順番に撮影されていました。
トトさんもご自身のカメラに収めておられました。
唐長さんの作品は、
ホテルや商業スペースでの展示が多いのですが、
今まで医療機関での展示もあったそうです。
トトさん自身はあまり病院に来る機会がないそうで、
撮影が終わった後私が院内を案内して回りましたが、
とても興味深そうに見ておられました。
というのも、
トトさんがあまり病院に来られないのは、
どちらかというと苦手な場所だからだそうです。
病院が苦手な方は普通に多いと思いますが、
トトさんは針とか先が尖ったものが苦手とのこと。
先端恐怖症のようなものでしょうか。
私の経験上芸術家や経営者の方には、
病院に全くいかないという方が多い印象です。
このような方は日常が忙しく充実されているので、
ご自身が病気になるイメージがそもそも薄いのと、
病院に来る時間がとれないのだと思います。
また個人事業主でいらっしゃると、
会社の健診を受けられる機会もありません。
トトさんも
そういう理由で病院に行かないのかと思ったら、
実際は注射や採血に対する恐怖心が強いとのこと。
内視鏡検査に対する恐怖心も
やはり強くお持ちの様でした。
私の専門である内視鏡も受けて頂きたいので、
「当院は麻酔をして寝ている間に検査できます。」
と提案しようとしましたが、
麻酔をするには点滴の針を刺す必要があり、
その時点でこの提案は難しそうです。
トトさんの健康管理を、
どなたか優秀なドクターが手挙げしてくださるのを、
陰ながら期待しております。
このような雑談をしながら、
1時間ほど滞在して帰られました。
トトさんはすごい芸術家でありながら、
とても優しい空気を持った方でした。
最後に記念撮影を撮っていただきました。
その圧倒的な存在感に、
私は緊張で顔が引きつっていました。
また皆様も、
待ち時間に作品を眺めてみてください。
唐長さんの関連書籍も置いてあります。
吉岡医院 吉岡幹博
(詳しくは以前のブログ参考になさってください)
「5F待合ラウンジに「唐長」のパネルが入りました」
(唐長さんについてはこちら)
「唐長本店・雲母唐長」