2023年7月7日
豪雨や猛暑と、
梅雨の後半特有の激しい気象が続いています。
熱中症、食欲不振の患者様、
コロナで発熱の患者様などなど、
様々な体調不良の方が連日受診されています。
これから夏本番です。
皆様もこまめ水分摂取などで
熱中症を予防なさってください。
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さて、
本日は医療機関に導入されている
様々なIT関連のシステムについて
当院の事例も中心にご説明したいと思います。
そして医療機関のIT化が本当にいいのか、
ちょっと考えてみたいと思います。
当院に導入されているIT関連のシステムとしては、
① 電子カルテ
② 血液などの検査会社
③ レントゲン画像装置
④ エコー、内視鏡画像ファイリングシステム
⑤ オンライン資格確認(マイナンバー)
⑥ オンライン順番どりシステム
⑦ 料金後払いサービス
⑧ 自動電話応答システム
⑨ ホームページ
⑩ デジタルサイネージ
⑪ 人間ドックWEB予約システム
⑫ 健診管理システム
⑬ セミセルフレジ
⑭ 院内Wifi
などです。
こうやって並べると
直接他のシステムと連携しているサービスもあれば、
レジなど間接的につながっているものもあります。
レジもクレジットカードや電子マネーなど、
ITのシステムが不可欠ですので、
管理はPC上で行っているためITの一つかと思います。
これらすべてのシステムは、
別々の会社のものです。
一番中心となるのは電子カルテです。
電子カルテにすべての患者様情報があるため、
検査会社や順番どりシステムなどは、
電子カルテと連携しその情報をやり取りします。
電子カルテのベンダーがしっかりしていないと、
これだけのシステムの構築は難しくなります。
①~⑤は電子カルテが必要とする
最低限のインフラです。
これらだけでも相当な数のLAN接続が必要となり、
しかも当院には電子カルテが1階、3階、5階に
合計12台設置されていますので、
複雑なネットワークの構築が必要です。
患者様に直接関係してくるサービスとしては、
オンライン順番どりシステムでしょう。
これはホームページから
当日の診察順の番号をとるものです。
従ってHPともうまく連携させなくてはなりません。
皆さんはご存じないと思いますが、
電子カルテにはクラウド型とサーバ型があります。
最近ではクラウド型が主流となって、
一般のインターネットから接続することが出きます。
当院はサーバー型(オンプレミス型ともいう)ですので
ネットワークは電子カルテのものと、
一般のインターネット繋がる2系統があります。
患者様の属性は電子カルテのネットワークにありますので
それを予約システムなど外部から取りに行くには、
2つのネットワークをまたぐ線が必要となります。
これらのネットワーク接続は頭の中では描けても、
機械がきちんと思った通りに作動するかは別問題で、
細かいところでしばしば障害が発生します。
このように複雑な配線の中に、
最近では国のオンライン資格確認の接続が加わり、
なぜか日々ネットワーク障害に悩ませられています。
ただでさえ煩雑なネットワークに、
さらに国主導の機械をくみこむのですから、
ちょっとしたことでエラーが起きてしまいます。
別の問題は電子カルテに接続するシステム会社が、
サービスごとに異なるということです。
それぞれ個別に契約するので、
システムが煩雑になるのとともに、
コストがどんどんかさんでしまいます。
医療機関は現在、
ITを含めた高い水準のサービスを求められていて、
それらを実現させようとすればするほど、
手間とコストをとられます。
そして導入したサービスが、
本当に患者様にとって有用かというと、
実際はそうではなかったりします。
つまりIT化もやりすぎると、
逆に患者様の負担を大きくする可能性があると思います。
特にご高齢の方にとっては、
スマホにアプリを入れて運用するシステムなどは、
最初から使いようもありません。
そして多くのサービスを別々の会社から取り込みますと、
同じ医療機関での診療を受けるのに、
いくつもの設定やアカウントを作成する必要があり、
受診するまでに諦めてしまうかもしれません。
そういう意味では、
これまでと同じようなアナログな運用が、
逆に安心感があっていいのかもしれませんね。
医療とIT化。
何かと効率化を図ろうとするのですが、
実際に導入し運用しても役に立たないものもあります。
供給する側の独り相撲と思われることも多々あり、
何かと難しい問題だと思います。
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IT化はもちろん医療以外にも、
今では数多くのサービス業界に取り入れられています。
先日久しぶりに行ったラーメン屋さん、
なんとカウンターの席ごとに、
iPadで注文するようになっていました。
麺固め、ネギ多め、背油少な目など、
いつもなら店員さんに直接注文するのに、
何か勝手が違います。
もちろん初めて使うシステムなので、
ちゃんと注文できたか何となく不安でした。
待っている時間が異様に長く感じられました。
結局店員さんを呼んで、
iPadでのオーダーがちゃんと通っているか
確認してもらいまいした。
ちゃんと通っていました。
これでは何のためのシステムか分かりませんね。
ITを導入した店側からしてみれば、
便利になっただろうと思っていると思いますが、
実際はこれまで通りが一番気楽でいいのです。
ITて、
やりすぎると、
時に不便なものかもしれません。
吉岡医院 吉岡幹博