2023年6月17日
梅雨特有の日替わりの天気が続いています。
晴れていたと思ったら急に雨が降ったり、
梅雨時期は傘が手放せないですね。
湿度も上がって熱中症になりやすい時期です。
皆様も適度に休憩と水分をとって、
無理されないようになさってください。
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さて、
今日は久しぶりに
コロナについてのお話です。
5月8日以降コロナの取り扱いが5類に移行してからは、
これまでの「全数把握」から、全国5000の医療機関からの
報告をもとに公表する「定点把握」に変わりました。
従って日々の感染者数が公表されなくなったことに加え、
週1回の医療機関からの報告を見なければ、
状況が把握できなくなりました。
これまで毎日、ニュースで当日の感染者数が出ていましたが、
このところ見ることがなくなったのはこのためです。
皆さんはは最近の感染状況をご存じでしょうか。
6月5日(月)から6月11日(日)までの1週間に確認された
1医療機関あたりの感染者数の全国平均値は5.11人でした。
(京都府は4.11人)
その前の週の感染者数の全国平均値は4.55人でしたので、
緩やかな増加傾向を示しています。
当院もコロナ感染症の定点報告を行う医療機関ですので、
毎週インフルエンザやコロナの感染者数を報告しています。
当院の先週のコロナ感染者数は11名でした。
京都府の平均値からすると2倍以上となります。
これは発熱外来の受け入れが多いからだと思います。
そして今日土曜日が終わり、
今週の感染者数は21名となりました。
当院での単純比較ですが先週の2倍近くです。
昨年末の第8波のあとしばらくは落ち着いていて、
さらに5類に移行して制限が緩和されたこともあり、
一旦はコロナは過去のものになりかけたと思います。
しかしながら最近の現場の感覚としては、
第9波と言ってもはやいいのかどうかわかりませんが、
確実に感染拡大が始まっていると思われます。
これまでそれぞれの流行の際には、
中心となる変異株があり第8波の時は「BA.5」でしたが、
現在の主流は「XBB.1」系統になっているそうです。
そのためこれまでのワクチンで効果がなかったり、
以前に感染した方でも再度かかったり、
感染拡大の要因になっていると考えられています。
厚生労働省は本日、
9月から5歳以上の人を対象に行われるワクチン接種について
現行の従来株と「BA.5」対応の2価ワクチンから、
「XBB.1」に対応する1価ワクチンを使う方針を決めました。
専門家会合でも、
この夏の間に一定の感染拡大が起きる
可能性があると分析しました。
手洗いや換気、マスクの効果的な場面での着用などの
基本的な対策が重要だとしています。
これでは5類移行前と同じですよね。
当院でも5類移行後にこれまでの基準を緩め、
風邪症状が多少あってもひどくない場合や、
熱がない場合は通常の外来で診ることにしました。
感染が落ち着いていた5月中旬までは大丈夫でしたが、
5月下旬から6月にかけて、
その中にコロナ感染者が混じるようになってきました。
現在はこれまでと同じ基準で、
発熱の有無によらず風症状のある方は、
発熱外来に回ってもらっています。
つまり5類移行後も結局同じように、
診療に対する制限や手間がかかっています。
これからの向き合い方が難しいところです。
今後も感染拡大が続くものと思われますので、
皆様もしばらくはご注意なさってください。
吉岡医院 吉岡幹博