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医療法人博侑会 吉岡医院 京都市上京区
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新型コロナウイルス治療薬「ゾコーバ」が処方可能となりました

2023年2月7日

暦の上では立春が過ぎ、
日中は少し暖かくなってきましたが、
まだまだ寒い日続いています。

コロナに代わり、
インフルエンザが猛威を振るっています。
今年は以前と同じように流行しましたね。

先週の当院のインフルエンザ患者数は35人で、
主に小児の患者さまでした。

学級閉鎖も行われています。
学校に通われているお子様を持つご家庭は、
ご用心なさって下さい。

 

 

さて、
先日当ブログでも紹介いたしまた、
新型コロナウイルス内服薬の「ゾコーバ」ですが、
当院でも処方可能となりましたのでご報告いたします。

 

投与対象となるのはCOVID‐19感染した、
軽症の患者さんも含め全員の方です。
年齢は12歳以上の方になります。

これまで当院で使用していた「ラゲブリオ」は、
61歳以上の高齢の方や、糖尿病や高血圧などの
「重症化リスク」のある方に限られていました。

それが感染者全員になるのです。
イメージとしてはインフルエンザに使う
タミフルのような感じでしょうか。

 

ゾコーバは塩野義製薬が開発した内服薬で
ウイルス複製に必須である プロテアーゼを阻害することで、
ウイルスの複製を阻害します。

同じ塩野義製薬が数年前に開発した
抗インフルエンザ薬に「ゾフルーザ」がありますが、
名前が似ているのでちょっと混乱します。

 

飲み方は1日1回5日間です。

 

このお薬は使えない方がおられます。
使用禁忌といいますが、以下の通りです。

 

 

大切なのは、妊娠されていれる方、
妊娠の可能性のある女性の方には、
処方することができません。

妊娠していなくても内服後は、
2週間の避妊が必要とされています。
不妊治療をされている方も注意が必要です。

また飲み合わせが問題となる薬剤も多いのですが、
一般的に頻用されていないお薬が多数含まれますので、
こちらに関しては大きな問題はないかと思います。

その中でも注意しなければならないのは、
商品名:カルブロック、レザルタス配合錠といった
降圧薬は比較的使用されています。

またベルソムラ(眠剤)、イグザレルト(抗凝固剤)、
リポバス(高脂血症治療薬)も
時々使用されている方がおられます。

投与前にお薬手帳を確認するなど、
慎重な対応が必要です。

 

投与に当たっては、投与可能かどうかを見る、
「適格性情報チェックリスト」と、
投与の「同意書」が必要となります。

緊急承認された内服薬のため、
取り扱いがやや煩雑になります。
また処方可能な薬局も今のところ限られています。

当院に隣接している薬局では扱っていないため、
少し離れた薬局にFAXで処方箋を送り、
そこに受け取りに行くか配達になります。

 

とはいえ、
時はコロナからインフルエンザにシフトしました。
今週も大半がインフルエンザA型の患者さまで、
発熱外来は連日満員の状態です。

インフルエンザの勢いにコロナが負けているような、
その様な気さえしてきます。
この数年のうっ憤を晴らしているかのようです。

そして春になりインフルの勢力が弱まってきたときに、
またコロナが増えるのでしょうか。
今後の展開が注目されます。

 

 

吉岡医院  吉岡幹博

 

 

関連ブログ

『新型コロナ の新規内服薬「ゾコーバ」について』(2022.12.7)