京都市上京区の胃カメラ・大腸カメラ・婦人科・一般内科・小児科 吉岡医院

医療法人博侑会 吉岡医院 京都市上京区
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コロナ第8波とインフルの同時流行

2023年1月17日

1月も第3週に入りました。
年末年始と成人の日の連休も終わり、
通常運転に戻っておられることと思います。

 

医院の方は予想通り、
発熱患者様の受診が増えてきました。

新型コロナウイルスの感染拡大が続くなか、
今年はインフルエンザの患者数も増えています。

13日に関西では2府4県すべてが
インフルエンザの流行期に入りました。
実に3年ぶりの流行です。

コロナで自粛していた社会活動が、
最近の行動制限の解除により活発になり
インフルエンザが復活したのでしょうか。

何もこの第8波の過去最大の感染と
重ならなくてもいいと思うのですが・・・。

インフルエンザの流行は
通常2月ごろピークとなり3月ごろで終わります。
しばらくの間は発熱外来は混雑しそうです。

 

 

この数年はコロナのことばかりとなり、
皆様もインフルエンザの存在を
しばらく忘れておられたのではないでしょうか。

私も忘れていました。

いざ感染者が出てくると、
「あれ、どの薬を使うんだったかな?」
と少し戸惑ってしまいました。

 

そこで今回は、
インフルエンザ薬のおさらいをします。

皆様も初めて聞くお薬があるかもしれませので、
もし良ければ覚えておいてください。

 

インフルエンザ薬にはいくつか種類があります。
1回きりのタイプと
5日間使用するタイプのものがあります。

また剤型としては、
内服薬と吸入薬の2種類があります。

実は点滴で使用するもの(ラピアクタ)もあるのですが、
通常の外来では使わないのでここでは省略いたします。

 

① 1回で終了するもの

内服薬:ゾフルーザ
吸入薬:イナビル

 

② 5日間使用するもの

内服薬:タミフル
(ジェネリック:オセルタミビルカプセル)
吸入薬:リレンザ

 

どの薬剤もよく効きます。
コロナの内服薬に比べれると雲泥の差です。
逆にどれを使っても大差は無いようです。

それなので、
どの薬剤を処方するかは、
患者様と相談して決めています。

 

利便性重視で行くと、
1回の使用で済む薬剤をえらびます。
つまりゾフルーザかイナビル。

 

コストの面で行くと、
タミフル(先発品)、リレンザ、イナビルは
1回の治療にかかる費用はほぼです。

ゾフルーザは一番最近に登場した、
それまで出ていた薬と作用機序が違う内服薬のため、
薬価は高くタミフルなどの2倍くらいかかります。

逆にタミフルのジェネリックのオセルタミビルは
タミフルの半分くらいの費用で済みます。

従ってコストパフォーマンスで行くと、
タミフルのジェネリックである
オセルタミビルカプセルを選びます。

 

インフルエンザB型が出た時には、
効果が高いといわれているリレンザを
例年では使用することが多かったです。

ただリレンザは吸入薬なので、
咳がひどいときには使用しにくいです。

特にイナビルは1回きりの吸入薬なので、
そこで咳き込んで飛ばしてしまうと、
十分な治療にならないからです。

 

色々書いていますが、
私が使うならタミフルのジェネリックの
オセルタミビルカプセルにすると思います。

5日間内服する手間はありますが、
コストが最もかからないからです。

ゾフルーザは1回きりの内服で楽ですが、
値段が高すぎる印象があります。
また発売当初問題となった耐性変異株が出ることも、
最終的な結論が出ていないと思います。

 

どの薬剤でも一定の効果がありますので、
僕は安価なもので大丈夫だと思います。

皆さんはどの薬剤が良いと思われますか?

あとは医師と相談して
症状も合わせて選ぶのでいいと思います。

 

吉岡医院  吉岡幹博