京都市上京区の胃カメラ・大腸カメラ・婦人科・一般内科・小児科 吉岡医院

医療法人博侑会 吉岡医院 京都市上京区
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人間は50歳でいったん寿命を迎えるようです

2022年10月7日

新型コロナウイルスの勢いもようやく落ち着き、
当院の発熱外来にも少し余裕が出てきました。

日常生活もコロナ以前の状態に
だいぶと近づいてきたように思います。

これから秋の行楽シーズンです。
皆様はどこか旅行に行かれる予定を
立てられましたでしょうか。

 

 

さて、
最近は医療に関する講演会も
多くはオンラインになりました。

自宅や職場で気楽に視聴できるのと、
忙しい時には別のことをやりながら、
流し聞き出来るのもいいところです。

 

先日、ある製薬メーカーから
オンラインではない講演会にお声がけを頂きました。

対面の講演会に出席するのはかなり久しぶりです。
私はウキウキしてホテルに出かけてきました。

 

今回招待いただいたのは、
帯状疱疹ワクチンに関する、
クローズド(限られた方のみ)の講演会でした。

出席者は京都市内の10名ほどの医師で、
帯状疱疹ワクチンのの使用経験が多い、
医療機関の医師が招待されていました。

 

私は決して使用経験が多くはないのですが、
積極的に啓発しているということで、
お声がけいただいたようです。

私も知らなかったのですが、
「京都市 帯状疱疹ワクチン」と検索すると、
当院のブログが挙がってくるとのことでした。

 

そのブログがこちらです。
↓    ↓    ↓
「今話題の帯状疱疹ワクチンについて」
(2021年11月17日)

 

久しぶりの対面形式での講義です。

演者は九州にある大学の皮膚科学の教授で、
ウイルスの研究をされている方でした。

 

皆様ご存知かと思いますが、
帯状疱疹を予防しなければならない最大の理由は、
帯状疱疹後神経痛(PHN)というものがあるからです。

帯状疱疹にかかるとチクチクとした痛みを伴いますが、
発症から3か月たっても痛みが持続するものを
PHNと診断されます。

65歳以上の方が帯状疱疹になると、
PHNを発症する割合が大きくなります。

痛みで日々の生活に支障が出ると共に
通院などの治療に対するコストもかかります。

その様にならないため、
帯状疱疹ワクチンは存在しています。

 

帯状疱疹ワクチンは
50歳以上の方に適応があります。

年齢を重ねると帯状疱疹に対する抵抗力が下がり、
50歳を超えてからは年齢が上昇するにつれ、
発症するリスクが上がるとされています。

従ってワクチンを打つことができるのは、
50歳からとされています。

 

でもよく考えてみると、
通常私たちが高齢で抵抗力が低下すのは、
おおよそ60歳か65歳くらいと考えています。

例えば、現在コロナの感染症で、
重症化リスクの一つである年齢は、
65歳以上となっています。

またコロナの治療薬であるラゲブリオは、
61歳以上の方が使用できるようになっています。

インフルエンザワクチンは65歳以上の高齢者に
行政から補助金が出ていますし、
肺炎球菌ワクチンも65歳からとなっています。

 

では50歳は何を意味しているのでしょうか。
皆様も50歳は高齢者というより、
まだまだ若いと思っておられるのではないでしょうか。

 

その講演会で演者の先生がおっしゃったのは、
「人間の寿命はそもそも50歳くらいだった」
ということでした。

50歳になると女性は閉経し、
多くの方の目の調節機能が低下します。

それは人間がそれくらいの期間しか生きない前提で
作られているためではないのか。

50歳で免疫力が低下するのは、
人間はもともと生物として、
50歳くらいの寿命で作られているからではないか。

その様に演者の先生はおっしゃっていました。

 

 

この講演会に偶然、
大学の同級生の皮膚科の女医さんが来ていて、
大学卒業以来の再会を果たしました。

対面での講演会は、
この様なこともありやっぱり貴重ですね。

 

講演会終了後は喫茶店で、
少し話すこともできました。

私は先月49歳になっていて、
彼女はわたしの1歳年上でしたので、
50歳直前という年齢でした。

お互い寿命を迎える前に再会できて、
本当に良かったです。

 

今は人生100年とか言われていますが、
残された時間は限られているかもしれません。
これからは1年1年を大切に生きていこうと思います。

そしてひとまず50歳になったら、
私も帯状疱疹ワクチンを打とうと思っております。

 

 

吉岡医院  吉岡幹博