2022年9月27日
台風が去った後はすっかり秋らしくなり、
朝晩は少し肌寒く感じる今日この頃です。
皆様はいかがお過ごしでしょうか。
9月もあっという間に終わり、
今年も残すところあと3か月です。
毎年ここから年末までがとても早くて困ります。
インフルエンザワクチンの予約が始まりました。
今年はワクチンの供給は十分にあるとのことで、
ここ数年のような争奪戦はなくなりそうです。
詳しくは新着情報をご覧ください
↓ ↓ ↓ ↓
2022‐2023年 インフルエンザ予防接種予約受付のご案内
●
今回はワクチン全般について、
その種類と接種間隔の基本的なルールについて
ご説明いたします。
まずワクチンには、
大きく分けて「生ワクチン」と「不活化ワクチン」の
二つに分けられます。
生ワクチンは、
毒性を弱めた「生きた細菌やウイルス」を、
ワクチンとして接種します。
その結果体内で病原体が増えることになりますが、
非常に毒性が弱い病原体を使用しているため
通常その病気を発症することはありません。
体の中で病原菌が増える関係上、
接種後4週間は他の「生ワクチン」を
打つことができません。
以前は生ワクチン接種後は、不活化ワクチンも
4週間打つことはできませんでしたが、
2020年10月より生ワクチン→生ワクチンでなければ
4週間あけずに接種可能になりました。
「ロタウイルス」
「BCG(結核)」
「MR(はしか、風疹)」
「水痘(水ぼうそう)」
「ムンプス(おたふくかぜ)」
が代表的な生ワクチンです。
次に、不活化ワクチンですが、
「死んだ病原体の一部」を接種することにより、
その反応で体に抗体を作らせます。
生ワクチンと違い、
体の中で増えたりしないので、
免疫力がつきにくいのが特徴です。
そのため不活化ワクチンは、
複数回接種が必要なものが多いです。
「ヒブ」
「肺炎球菌」
「B型肝炎」
「ジフテリア・百日咳・ポリオ(四種混合)」
「日本脳炎」「インフルエンザ」
が代表的な不活化ワクチンです。
接種間隔では、
前のワクチン接種からの間隔にかかわらず、
次のワクチンの接種を受けることができます。
最後に新型コロナワクチンについてです。
このワクチンは、
ウイルスのタンパク質をつくるもとになる
遺伝情報の一部を注射します。
それに対する抗体などが
体内で作られることにより、
ウイルスに対する免疫ができます。
新型コロナワクチンは接種間隔で注意が必要です。
新型コロナウイルスワクチン接種の前後2週間は、
他の予防接種を受けることはできません。
これは生ワクチン・不活化ワクチン両方です。
ただし例外があります。
新型コロナワクチンとインフルエンザワクチンとの
同時接種は可能ということです。
どちらかを先に打った場合にも、
特に2週間を空ける必要はないそうです。
インフルエンザワクチンとコロナワクチンの
同時接種は案外簡単ではありません。
一つはコロナワクチンは人数調整の必要があるからです。
インフルエンザワクチンは1瓶2名分なので、
およそ人数調整なしに来られた方に打つことができます。
保存方法も特に難しくありません。
コロナワクチンはメーカーにより、
1瓶当たりの人数が変わります。
そのためある程度まとまった人数でないと打てません。
またコロナワクチンは薬液で溶解する過程があったり、
溶かしてから使用するまでの制限時間があったり、
振動に弱かったりと扱いがとても煩雑です。
使用方法も皮下注射と筋肉注射で異なりますので、
両方打つ人いれば片方の人もいることや、
しかも大勢の方に短期間に打つとなると
どれだけ注意していても接種ミスは起こると思います。
ワクチンはよく打ち間違えや打ち損じが報じられます。
今後コロナワクチンが高齢者を除く世代に
接種が拡大されたときに両方を準備できるか、
その時になってみないと分からないです。
● まとめです
【従来のワクチン】
・「注射生ワクチン」の接種後27日以上の間隔をおかなければ、
「注射生ワクチン」の接種を受けることはできません。
・それ以外のワクチンの組み合わせでは、
前のワクチン接種からの間隔にかかわらず、
次のワクチンの接種を受けることができるようになりました。
(厚労省ワクチンの接種間隔の規定変更に関するお知らせより)
【新型コロナワクチン】
・新型コロナワクチンとインフルエンザワクチン
との同時接種は可能です。
ただし、インフルエンザワクチン以外のワクチンは、
新型コロナワクチンと同時に接種できません。
互いに、片方のワクチンを受けてから2週間後に接種できます。
(八街市ホームページより引用)
以上となります。
ご参考になれば幸いです。
吉岡医院 吉岡幹博