2020年5月27日
少し蒸し暑くなってきました。
新型コロナウイルス感染対策のため
クリニックでは窓を開け換気を行っておりますが、
ちょっとばかし暑さを感じるようになてきました。
真夏はどうすれば良いのでしょうか?
やはり冷房を入れながら、
多少は窓を開けて換気しながら
ということになるのでしょう。
N95というしっかりしたマスクをしていると、
最近は暑苦しさと息苦しさで外したくなります。
このところ京都は感染者が出ていなので、
普通のマスクで診療しても大丈夫な気がいたします。
緊急事態宣言もひとまずは解除されました。
皆様は如何お過ごしでしょうか?
さて、
緊急事態宣言解除をうけ、
当院でも自粛しておりました内視鏡検査を、
通常通り行うことといたしました。
4月、5月は検査の必要性が高い方を優先的に
件数を絞って行ってまいりました。
内視鏡検査を控えなければならない理由は、
無症状でコロナウイルス感染のある方に検査すると、
院内感染が起こす可能性があるとされたからです。
日本消化器内視鏡学会が通達を出したので、
ひとまずそれに従う形で、
感染者が出始めた4月頭から検査を控えておりました。
胃カメラで問題になるのは、
口から入ったカメラがのどを刺激し、
強くむせたりせき込んだりする場合です。
飛沫やエアゾルといったものでウイルスが拡散し、
医療者並びに検査室が汚染され、
院内感染が起こるとされたのでした。
その様な暴露を少なくするため、
当院では経鼻内視鏡を使用し、
検査中は口をマスク覆ってもらうようにしました。
鎮静剤を併用すると、
ほとんどの方で喉の違和感によるむせや咳込みが、
起こることはありません。
さらに患者様と検査者の間には、
使い捨てビニール袋の仕切りを設置し、
万が一飛沫しても汚染を防止するようにしました。
医師、看護師ともN95マスク、フェイスシールド、
キャップ、ガウンといった個人防護具を一通り使用し、
できるだけ汚染しないように慎重に行います。
また検査終了後には、
検査台などを広く消毒し感染防止に努めます。
これで万が一無症状の感染の方がおられても、
ひとまずは予防できるのではないかと考えております。
ところで胃カメラに飛沫のリスクがあるのは、
何となく理解できるかと思いますが、
大腸カメラはなぜダメなのでしょうか?
内視鏡学会の説明では、
ウイルスが糞便中にも移行することが
あるからだそうです。
そう考えると、
感染している人は体のいたるところに、
ウイルスがいると考えられます。
となると大腸カメラがというよりは、
あらゆる医療行為が感染のリスクを伴い
回避しなくてはならないことになりませんか。
ちょっとそこまでの制限はやりすぎではと思いますが、
大腸カメラは検査時間が20分ぐらいと長いので、
結果的に濃厚接触に当たるということも考えられます。
従って大腸カメラを行うときも、
感染に注意を払いながら、
時間も最小限に行うように努めています。
このようなことを行いがらこの2か月間、
当院の内視鏡検査は件数を減らしながら、
感染防止に努めてまいりました。
6月以降も安心してお受けいただけるよう、
十分に対策を行っていく予定です。
宜しくお願い致します。
吉岡医院 吉岡幹博