2020年3月27日
今年は桜の開花が早いですね。
早朝はまだまだ肌寒いですが、
日中はすっかり春らしくなってきました。
京都の1年で最も美しい季節ではないかと、
私は思っています。
それほど毎年、
この時期を待ち望んでいるのですが、
今年は全く気持ちが高ぶらないですよね…。
新型コロナウイルスの
感染拡大が止まりません。
京都は例年この時期は、
国内外の観光客で大賑わいですが、
今年はどうなるのでしょうか?
京都市門川市長は先日、
「自粛が萎縮になってしまっているのが現状だ。
家にいる子供たちに桜を楽しんでもらい、
観光客にも静かな京都を大いに楽しんでほしい」
と語ったそうです。
京都も最近は連日のように、
感染者の報告が続いています。
それも少しずつ着実に増えています。
多くは渡航者やその家族ですが、
中には感染経路不明の方もちらほら
出てきているようです。
収束の見えないコロナウイルスですが、
このタイミングで大量の観光客が押し寄せると、
京都でも感染爆発するかもしれません。
隣接する大阪と兵庫は往来を自粛し、
東京は外出の自粛を強く要請しています。
京都は大丈夫なのでしょうか。
一人コロナウイルスが出るたびに、
どれだけ周りの人が影響を受けるか
この市長は分かっているのでしょうか。
中にはそれで命を落とす方もいるのです。
また医療従事者にとってこの感染症が、
どれだけの精神的肉体的負担がかかるか、
この市長にはイメージできないのでしょうか。
本当に理解に苦しみます。
各医療機関も、
対応に追われています。
まずマスク不足は深刻です。
京大の先生に聞いたところでは、
1人当たり1週間に1枚のみの配給だそうです。
また発熱や倦怠感の患者様を診る場合は、
手袋、ガウン、フェイスシールド、キャップが、
マスク以外にも必要になります。
先日医師会から
備蓄用のマスクの配布がありましたが、
1医療機関にたった15枚でした。
私のところはまだ備蓄がありましたので、
今回は辞退して他の医療機関に回してもらいましたが、
長期戦になると結局底をついてしまいます。
医療機関で足りていないのですから、
一般の方にはますます入手困難な状況に
なっていくのでしょう。
今後医療機関内で感染が広がる可能性もあり、
飛沫が生じるようなインフルエンザの検査などは、
むしろしない様にとの医師会の指導もあります。
医師会関係の会議や講演会は
多くがキャンセルになっていますが、
コロナ対策の会議やそれに伴う理事会等は、
唯一続けられています。
私が所属する西陣医師会も、
3月の月例会議は中止なりましたが、
4月1日は感染対策のため開催されます。
また明日は健診の少人数の集まりがあり、
こちらは不急なのですが、
出席すべきか判断が難しいところです。
せっかくの春、せっかくの新年度ですが、
しばらくは忍耐の必要な生活が続きそうです。
皆様もどうぞお気を付けください。
吉岡医院 吉岡幹博