京都市上京区の胃カメラ・大腸カメラ・婦人科・一般内科・小児科 吉岡医院

医療法人博侑会 吉岡医院 京都市上京区
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11月より当院で京都市胃がん検診の胃カメラ検査が受けられます

2018年11月7日

秋が少しずつ深まって参りました。

鴨川沿いの木々や堀川通りの街路樹も
少しづつ色づき始め、
京都もまた美しい季節を迎えました。

 

日中は穏やかな晴天が続く今日この頃、
暑くもなく寒くもなく
過ごしやすいいい季節です。

毎日の午前診と検査を終え、
午後から往診に向かう自転車のペダルも
いつもより少し軽く感じます。

 

風邪の患者様が急に増え始めました。
皆様もお気を付け下さいませ。

 

 

さて
今回は胃がん検診の
胃カメラ検査のお話です。

 

皆様ご存知世のように、
行政が行う対策型の胃がん検診は
長年バリウムを服用する胃X線検査だけでした。

以前から検診での胃カメラの有効性は
指摘されておりましたが、
エビデンス(根拠)が不十分ということで
認められていませんでした。

それが、
「胃がん検診ガイドライン2014年版」に、
初めて胃カメラ検査が胃X線検査と同じ、
推奨グレードBに格上げされました。

これは画期的なことでした。
新たな胃がん検診の幕開けと言われ、
大きな注目を浴びました。

 

それを受け昨年4月より、
京都市でも胃カメラによる胃がん検診が
開始されました。

 

しかし胃カメラ検診開始当初は、
当院のような一般の開業医では
検診を行うことができませんでした。

 

もちろん「保険診療」の胃カメラは
以前から開業医で行われています。

また健診センターなどでも、
「自費」での胃カメラ検診もこれまでから
行われています。

今回新たに始まったのは、
行政が取り組む胃カメラ検診のことで、
自治体から補助が出る検診を指しています。

少しややこしいですが
混同しやすいので、
念のためご説明いたしました。

 

話を戻しますが、
開業医でできない理由として、
検診特有の「精度管理」の問題がありました。

精度管理とは、
「検診が正しく行われているかを検証し、
不備な点を改善すること」です。

 

行政の管理下で行われるため、
設備や技術が基準に満たなければ、
検査を委託することができません。

要するに、
「検査の質が保たれているか」
ということが求められます。

 

胃カメラ検診では、
検査した写真を2人以上の専門家で評価する
ダブルチェックが必要とされています。

そのため当初は京都市の胃カメラ検診では、
消化器内視鏡学会専門医が、
2名以上在籍する施設に限られていました。

従ってある程度の規模の健診センター、
地域の基幹病院、内視鏡専門クリニックが
主な実施施設となっていました。

 

ただ地域の開業医や診療所でも、
今や胃カメラは当たり前の行われ、
よほどのことがない限り、
一定の医療水準を保っています。

 

今後検診の患者様が増えることが予想され
数多くの胃カメラ検診を実施するためにも、
開業医でも検診ができる体制づくりが
必要とされました。

 

そのような背景より、
検診の主体となっている京都府医師会で、
専門医が1名のみの開業医でも検診が受けられる
システムの構築を進めておられました。

 

開業医で検診を行うにあたり、
一番の問題は
ダブルチェックをどのように行うかです。

 

多くの場合検査の画像を持ち寄り、
関係者が集合してチェックすることが
行われているようです。

しかし京都はエリアも広く、
検診は一年通して行われるため、
頻繁に集まることは困難です。

 

そこで画像を閲覧できるクラウドを設け、
検査した画像をそこにアップし、
別の専門医がチェックするシステムを、
京都府医師会の担当理事の先生が構築されました。

 

全国的にも初めての試みだそうで、
システムを提供する業者の選定から、
セキュリティー対策まで、
かなり難しい作業であったとお聞きしています。

 

このシステムのおかげで、
我々開業医でも
胃カメラ検診を実施できるようになりました。

 

先月当院にも、
システムを提供した富士フイルムの方が来て、
パソコンにソフトを入れていかれました。

これで一応当院でも体制は整いました。

 

ただしこの胃カメラ検査は、
行政(京都市)の委託事業ですので、
当院で普段行っている胃カメラと異なり、
少し制約があります。

 

ここで胃カメラ検診の
概略をお伝えいたします。

 

【実施要項】

1.対象者
京都市に住民登録がある50歳以上
2年に1回受診可能(偶数年齢になる方)
奇数年齢でも前年受診していない場合は受診可。

〈対象外〉
①胃がん検診に関する同意書が取れない方
②妊娠中、妊娠の可能性のある方
③入院中の方
④胃疾患で治療中の方
⑤胃全摘手術後の方
⑥内視鏡検査を安全に実施できない方
(詳しくは下のPDFをご参照ください)

2.実施期間
1年を通じて実施

3.自己負担金
3,000円
免除対象者がおられます。
(詳しくは下のページをご参照ください)

「京都市がん検診総合ページ」2.その他の免除制度

 

因みにですが、
この京都市の胃カメラ検診では、
眠る麻酔(鎮静剤)は使用できません。

 

当院では多くの方が、
鎮静剤を使用されますので、
全く同じ検査はできませんので注意が必要です。

 

また組織検査(生検)は実施できますが、
費用はその部分だけは、
保険診療での請求となります。

3割負担の方では
およそ4000円の追加となります。

 

このように
自治体が費用を出しますので、
いろいろ制限があります。

 

一番は鎮静剤が使用できないことですが、
当院には経鼻内視鏡も、
細径の経口胃カメラもそろっていますので、
検診での胃カメラ希望の方も、
比較的楽に受けていただけると考えております。

 

もちろん胃の調子が悪い、
慢性胃炎があるという方は、
これまで通り保険診療でお受けいただけます。

 

普段病院に行かれない方、
人間ドックなどで胃の検査をされていない方は、
一度この検診をお受けいただいてはどうでしょうか。

 

検査ご希望の方は直接来院で申し込むか、
お電話でお申し込みください。
減免措置のある方は一度役所にご相談ください。

 

 

 

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