2015年11月17日
11月も中旬に差し掛かってきました。
あまり寒くない日が多いですね。
日中は20℃以上で上着無しでも大丈夫です。
来週連休明けには、
クリスマスツリーを出してこようと企んでいますが、
まだ少し雰囲気でないですね。
さて、
医院の方では、
肺炎の患者様が増えています。
このところかぜの方も多くなっているのですが、
その中に肺炎の患者様が混じっています。
かぜと肺炎では症状に違いがあるのでしょうか?
通常、「せき、はな、のど」の3つが同じ程度であれば、
かぜのことが多いとされています。
肺炎の場合は咳が前面に表れる傾向にあります。
ただ、強い咳の症状なら気管支炎のことも多く、
肺炎とはまた異なります。
肺炎の見極めは案外難しいのです。
では、
気管支炎と肺炎を区別するには、
何が決め手になるのでしょうか?
ひとつの目安として、
①体温38度以上
②心拍数100回/分以上
③呼吸数20回/分以上
これらの症状があれば肺炎の可能性があります。
この項目は患者様でもわかるかもしれません。
これらの項目に加え、
④聴診上の肺雑音
⑤聴診上の呼吸音の減弱
⑥喘息がない
などがあればさらに肺炎が強く疑われます。
これら項目はご本人ではわからないので、
病院で判断してもらいましょう。
強い倦怠感や食欲不振による脱水などがあれば、
少し重い肺炎も考えられるため、
積極的に胸部レントゲンや血液検査を実施します。
肺炎は高齢者や体力の低下した方では、
入院での治療が必要となることがあり、
外来通院で治療可能かよく考え判断します。
また抗生物質が効くかどうかも、
治療を左右する大きな要因ですので、
毎日通院いただき慎重に経過観察します。
さらに、
これからの季節、
インフルエンザから肺炎を起こすことがあります。
ですので若くて元気な方も、
インフルエンザの予防接種は、
できる限りお受になって下さい。
またご高齢の方は、
インフルエンザの予防接種に加え、
肺炎球菌ワクチンの予防接種もご考慮ください。
『肺炎は日本人の死因第3位。
発症後に急激に症状が進むこともあり、
亡くなる方の95%が65歳以上です。』
CMでもよく聞く言葉ですが、
やはり肺炎は侮れないのです。
皆様もお気を付け下さい。
吉岡医院 吉岡幹博