2015年9月7日
9月に入りだいぶ涼しくなりました。
日中はまだ少し蒸し暑いですね。
これからだんだん秋が深まると、
また風邪がはやりそうです。
皆様も季節の変わり目、ご注意ください。
さて当院は肛門科も標榜しています。
実は肛門科という標榜は最近はできなくなり、
肛門内科か肛門外科、
あるいはその両方かを標榜します。
肛門を診察しお薬を出すのが肛門内科、
手術や注射までするのが肛門外科です。
当院は簡単な日帰り手術を行っているので、
肛門外科になります。
もちろんお薬だけの治療でも構いません。
以前私が外科医をしていた10年ほど前は、
痔の治療と言えば、
ほとんどが手術室で切除する治療でした。
ところが、今はジオンという硬化剤を用いた、
注射による痔核硬化療法が、
少しずつ増えてきました。
治療は肛門鏡という器具を挿入し、
麻酔の注射などは無しに、
痛みのない粘膜への注射となります。
そのため治療中も治療後も、
痛みはほとんどありません。
注射した部位を指でマッサージするときの
不快感があるくらいです。
術後もたまに腫れてしまう方もおられますが、
ほとんどの方は翌日、
ケロッとした顔で診察室に入ってこられます。
従来の痔の治療と大違いです。
基本的に入院も要らないのですから。
経済的にもよろしいかと存じます。
ただし、どの治療でもそうですが、
術前にきちんと診断し、
適しているか判断しなければなりません。
外痔核が見られる症例などは、
この治療だけでは治らないこともあますので、
術前の評価が非常に重要になります。
どのような治療が一番適しているか、
当院では詳しく説明し、
必要に応じて注射療法を行っております。
出血や痛み、
痔が飛び出してくるなどの症状がある方は、
一度診察にいらしてください。