京都市上京区の胃カメラ・大腸カメラ・婦人科・一般内科・小児科 吉岡医院

医療法人博侑会 吉岡医院 京都市上京区
診療時間 午前9時~/夜診17時~
婦人科は夜診なし
休診日 木・日・祝/土(午後)
  • お問い合わせ

    075-451-0164

胃カメラは経口か経鼻、どちらにされますか?

2013年9月27日

朝夕はめっきり涼しくなり、
ようやく秋の気配が漂ってきました。
皆さんいかがお過ごしでしょうか?

ところで皆さんは胃カメラを受けるとき、
従来の口からのカメラを受けるか、
経鼻内視鏡にするか、迷われませんか?

内視鏡は技術の進歩に伴い、
画質が良くなること、そして細くなることで、
進化を遂げてきました。

受ける側にとってはカメラが細ければ細いほど、
喉の不快感などの苦痛が軽減されることは、
間違いないと思います。

経鼻内視鏡は径が大体5㎜~6㎜で、
通常の内視鏡が9㎜前後というのを考えると、
受ける側の負担はずいぶん軽減されます。

 

ところが、画質の向上と内視鏡の細さは、
現在のところ相反する事項です。
細い経鼻内視鏡の最大の課題はその画質です。

現在経口の内視鏡は、
ハイビジョン画像で見る機会が多くなりましたが、
経鼻内視鏡はそれに比べると劣ります。

オリンパスやフジフィルムの最新の機種では、
ハイビジョンレベルまで近づいているようですが、
まだまだ一般に普及はしておりません。

 

また光が弱く遠くが暗くなること、
レンズの汚れが取れにくく、
一度曇ると画面が非常に見づらくなることがあります。

 

そのため、経鼻内視鏡では
詳細な観察が不十分になるかもしれません。
このことはあまり周知されておりませんね。

 

ではどのように選択すればよいのかですが、
ここからは私個人の私見ですので、
一応参考程度に考えてもらえれば結構です。

まず、初めて受けるときはどうするか?

基本的にはご本人の意向を最優先いたしますが、
どちらにしていいかわからない方には、
年齢や症状に合わせて選択いただいています。

ここで一つ考慮すべきは、『ピロリ菌』です。
ピロリ菌に感染していると潰瘍やがんが多くなります。
皆さんは聞かれたことがありますか?

 

このピロリ菌は、40歳くらいまでの比較的若い方では、
感染率が20~30%ほどで低いと考えられています。
逆に60歳をこえる方では80%近くに見られるそうです。

 

従ってピロリ菌感染のリスクが少なく、
胃がんの可能性が比較的少ない40歳までの方は、
経鼻内視鏡でお受けになってもいいと思います。

 

反対にピロリ菌感染とともに、
がんが出始める50代とそれ以降の年齢の方は、
経口の胃カメラを受けるのがいいと思います。

重要なのは、胃がんを見落とさないことです。

もっとシンプルに、ピロリ菌だけで考えると、
ピロリ菌がいる、または過去にいた方は、
経口内視鏡がいいと思われます。

ピロリ菌感染のない方は、
高齢であっても胃がんのリスクが低いことから、
経鼻でも経口でもお好きな方でよいかと思われます。

 

しかし現時点では、ピロリ菌がいるかどうかを調べるには、
検診や自費診療を除いては、
胃カメラを受けてからでないとできません。

やはり初めて受けるときは、
年齢を考慮して選ぶ必要があるのでしょう。

また、過去に受けられた方については、
今まで経口内視鏡でしんどくないのであれば、
そのまま経口で行かれるのがいいでしょう。

経口内視鏡が苦痛であった方は、
一度経鼻内視鏡を試してみるか、
あるいは鎮静剤を用いた経口内視鏡がいいでしょう。

 

鎮静剤というのは、眠くなる麻酔の注射のことです。
当院では点滴をしながら、
検査の間だけ鎮静剤の注射をしています。

経鼻内視鏡が大丈夫だった方は、
大した病気がなければ次回も経鼻でいいと思われますし、
何か病気(ピロリ菌感染や潰瘍など)があれば、
鎮静剤を用いた経口内視鏡がいいと思います。

経鼻内視鏡でもしんどかった方は、
鎮静剤を使用して内視鏡をされるのがいいでしょう。

これはあくまでも私の考え方であり、
学会が推奨されているわけでもなく、
そう考えている先生が多いのかもわかりません。

画像がきれいで見落としが少なくなるので、
私はできるだけ経口内視鏡をお勧めしていますが、
鎮静剤の使用をためらわれる方や、
喉のえずきの強い方は経鼻でいいのではないかと思います。

 

まずは一度受けていただくこと、
これこそが最も重要です。
ピロリ菌の有無だけでもわかれば意味のあることです。

途中でも少し触れましたが、
最近の経鼻内視鏡はかなり進歩しており、
東京の大学病院では、
経鼻内視鏡をメインで使っているところもあるそうです。

検査するだけなら経鼻内視鏡が当たり前、
そういう時代もすぐそこまで来ています。
苦しい検査を根性で受ける必要はありません。

皆さん参考になりましたでしょうか?

 

 

さて、スポーツの秋。
今年もいくつかのマラソンに出場する予定です。

まずは10月13日に滋賀県の長浜で、
ハーフマラソンに出場します。
今シーズン最初のレースになります。

そして11月17日は神戸マラソン(フル)と続きます。
神戸マラソンは幸い抽選で当たりました。
同じ日の大阪マラソンは落選しました。

 

12月8日は去年も出場した奈良マラソン。
昨年は初のフルマラソンでしたが、
残念ながら途中歩いてしまいました。

2月の東京マラソンは落選しました。
五輪が決まり、一度でいいから走りたいマラソンですが、
確率的には10年に1度出られるかどうかです。

 

予定ばかり大げさで、
本当はたいして走れる実力などないのですが・・・。
調子に乗ってエントリーしてしまった結果です((-_-;)

まずは体重を減らさないといけません。
スポーツの秋ですが、
食欲の秋でもあり、辛いところです・・・。