2012年12月12日
衆議院選挙を控えた先週末より、
12月にしては異例の寒波が襲っておりますが、
体調は如何でしょうか?
12月9日日曜日、
厳しい寒さの中行なわれた「奈良マラソン2012」で、
初のフルマラソンに挑みました。
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私が走り始めたきっかけは、
開業のために神戸から京都に戻り、
その頃から健康のためにと、
鴨川のジョギングをするようになったことです。
2年前の10月のことです。
最初は3-5kmをゆっくりと走っていましたが、
すぐ物足りなくなり、
いつしか10kmを走るようになりました。
走り始めて1年後の去年の10月に、
初めて10kmのマラソン大会に参加しました。
ゼッケンをつけて道路を貸しきり状態で走る、
それが思いのほか楽しく、
さらに長い距離に挑戦したくなりました。
今年の2月にはハーフマラソンに挑戦し、
無事完走しました。
4月にもう1回ハーフマラソンに出場。
無事完走し、少し自信がついた頃より、
フルマラソンに挑戦したいと思うようになりました。
それから6月に、高低差1200m、距離30kmの
乗鞍天空マラソン(これはきつかった!)を走り、
9月、11月にハーフマラソン2本を走りました。
私の家系でフルマラソンに挑戦したものはおりません。
自分でも今まで、42.195kmは全く人事の数字でした、
挑戦してみようなんて一度も考えたことはありませんでした。
それが今だったら、もしかしたら、
無謀な挑戦ではなく、完走できるかもしれないのです。
ちょっと、わくわくします。
結局フルマラソンまでに、
ハーフマラソン4本、30kmマラソン1本を走り、
十分準備したつもりでいました・・・。
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奈良マラソン当日は、早朝7時から8時に集合のため、
前日に受付をした後、奈良に1泊したのですが、
当日、あまりの寒さに驚きました。
1万人以上の参加者で、会場は大賑わいです。
しかし、初めてのマラソンとこの寒波で、
どのような格好をして走っていいのか分かりません。
私は初マラソンだったので、
AからHまでのグループのFに入っていました。
早い選手がAです。
Aから順番にスタートラインに並ぶので、
私のグループはスタートラインのはるか後方です。
号砲が遠くで鳴ってから、
実際スタートラインをまたぐまで、約10分。
同じ競技に参加していながら、
先頭がどうなっているかなどは全然わかりません。
天理市の折り返しは25kmの地点です。
それまではとにかくゆっくり走ろうと心に決め、
余裕があれば後半にペースを上げることにしました。
しかし、前半スローで入ったにもかかわらず、
20km手前にある白川ダムを越える坂道はきつく、
天理に入る前に相当な疲労を覚えました。
ハーフマラソンならこのあたりで終了、
しかしフルマラソンはまだ半分です。
25kmで折り返したときには、
予想に反してペースは上らず、太ももが張ってきました。
折り返して30km付近で、再度坂道に差し掛かります。
このあたりではほとんどの選手が歩いて坂を上ります。
私は、どんなに遅くても、歩かずに完走したいという思いがあり、
ひたすら何も考えず、坂道を登りました。
沿道には寒い中にもかかわらず、
途切れることなく地元の方の応援があり、
また、大会ボランティアの給水や軽食のサービスが、
ところどころにやってきます。
沿道からの応援は、本当に勇気をもらいます。
エイドでもらったバナナやチョコレートを口に入れながら、
ひたすら先を目指します。
だんだんと、重く動かなくなる足を前に出しながら、
このままでは完走できないのではという不安がよぎります。
走らなければ汗が冷え、極端に寒さを感じます。
私が完走(歩かないこと)が唯一の目標でしたので、
必死で歩きたい気持ちに反抗していました。
苦しいといわれる30kmの壁はあっさり越えましたが、
37km付近、残り5kmのところで、
どうしても足が前に出なくなりました。
肉体の限界が先か、精神の限界か先か、
どちらが来るのかはよく分かりませんが、
どっちも来てしまったら、対処するのは困難です。
どうしようもなくなり、立ち止まりました。
歩いて距離を稼ぐのは嫌だったので、
屈伸と軽めのストレッチをして、また走りました。
何とか40kmにたどり着いても、後の2.195kmが、
こんなに重くのしかかるとは思っても見ませんでした。
競技場へ戻る最後の直線は、何と急な上り坂です。
みんな最後の力を振り絞るのですが、
私はもはや、出がらしの茶カスのように、
精根尽き果てていました。
競技場に入るゲートでも一度立ち止まり、
もうゴールが目の前なのに、足が前に出ません。
競技場に入ってからのトラックが、
半周足らずでゴールだったからよかったのですが、
1周ならもう一度止まっていたかもしれません。
一応両手をあげ、ゴールラインをまたぎました。
こんなに余裕の無いゴールは初めてでした。
普段から走っているのに、
まるで無謀な挑戦をしてかのようにボロボロでした。
タイムは5時間ちょうど。
ハーフマラソンの記録が1時間40分なので、
何と3倍の時間がかかってしまいました。
これは本当に予想外だったです。
はじめてハーフマラソンに出たときは、
10kmマラソンのおよそ2倍の時間でゴールしたので、
自分の能力の範囲内だったと思われます。
しかし、フルマラソンは別格でした。
ただ、今まで経験したことの無い長距離を、
精根尽き果てるまで走ったという感じでした。
残念ながら、そこに充実感はありませんでした。
あまりの寒さに震えが止まらず、
今後この競技を続けるかどうか、考えていました。
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大会が終わり、筋肉痛も去った今、
なんとなく走ってよかったなと思っています。
フルマラソンを完走することが容易でないと分かったこと、
そこには高い壁があるということを、
身をもって実感しました。
フルマラソンは決して体にいい競技だとは思いません。
これは少し行き過ぎているのだと思います。
それでも大勢の人が挑戦し、、
私よりも10歳20歳年上の人が、私の前を黙々と走り、
同年代の女性が、軽く抜いていく。
この事実は、この競技が単に体力勝負ではなく、
日ごろからの練習法、コンディショニング、精神の鍛錬など、
とても深いところに真理があることを教えてくれます。
1度走っただけの私には、まだまだ、
マラソンの良さなど、分かるはずもありません。
これから探して、見つけられればいいなと思います。
次回はひとまず、3月の京都マラソンです。
その時はもう少し納得のいく走りが出来ればと思っています。