京都市上京区の胃カメラ・大腸カメラ・婦人科・一般内科・小児科 吉岡医院

医療法人博侑会 吉岡医院 京都市上京区
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「ウイルス性胃腸炎」流行しています

2012年11月21日

紅葉の季節も足早に過ぎ去り、
日々寒さが増しているようですが、
皆様お変わりないでしょうか?

先週末から今週にかけ、
嘔吐、下痢の患者さんが急増しています。
それも症状の重い方が多いです。

また、最初は子供から始まり、
その後家族中で広がって、同じような症状で、
小児科と内科を受診されています。

このような広がり方は、
ウイルス性腸炎で多く見られます。
今回はノロウイルスが流行しているとのことです。

当院でも患者さんを1人検査してみましたが、
ノロウイルスが陽性でした。
医師会の感染情報でも同様です。

ノロウイルスといえば、
2006年冬に大流行したのを思い出します。
当時、私ははまだ病院の勤務医でした。

救急外来に嘔吐、下痢の患者さんが大勢押しかけ、
現場で働いた医師や看護師までもが
次々と感染し、症状を訴えました。

院内に感染が拡大してはいけないと、
ノロウイルスの疑いの患者さんは入院せず、
外来で点滴されていました。

感染経路は主に、口からになります。
患者さんの嘔吐物や下痢などにウイルスがいて、
服や手についたものから感染していきます。

潜伏期間は12~72時間、
症状の持続日数は1~3日で、
予後は良好(あまり重症化しない)です。

症状は、嘔気、嘔吐、下痢が60~80%、
腹痛が約半数で、頭痛、発熱、寒気が、
20~30%に見られるようです。

当院でも、院内での感染を防ぐために、
マスク、手洗いを徹底する、汚物の処理には、
ガウンと手袋で感染防御するなど対策をしております。

家族中で広がることもありますので、
手洗いの励行、汚物が拡散しないように、
速やかに処理するなどが必要です。


今回、私の2歳前の娘も、
軽い肺炎に、嘔吐下痢の症状が加わり、
週末より入院しておりました。

どうやら保育園でもらってきたようですが、
疲れが溜まり、体力が落ちていたのでしょう。
生まれて始めての入院です。

脱水でぐったりして元気がありません。
大量に点滴していただきました。

水分が補給されるとずいぶん元気になりました。
点滴の抗生剤の効果もあり、
肺炎とともに胃腸炎の症状も改善しました。

恐る恐るゼリーを食べています。
嘔吐がなくなると、
体力的にはずっと楽になりました。

入院後の経過は良好で、
4日目からは食事が出ました。
食欲が出始めると退院間近です。

食べる喜びが爆発しています!
この姿を見て主治医の先生は、
点滴終了と明日退院の指示を出されました。

本日昼に無事退院しました。
しばらくは保育園もお休みし、
家でゆっくり休ませます。

皆さんもくれぐれもお気をつけ下さい。
特に小さなお子さんから始まり、
家族全員に広がることも多いです。

症状が強いときには無理をせず、
体を休めると同時に、
脱水にならないように注意してください。