京都市上京区の胃カメラ・大腸カメラ・婦人科・一般内科・小児科 吉岡医院

医療法人博侑会 吉岡医院 京都市上京区
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夏バテに効く漢方

2012年8月6日

じりじりというよりは、
サウナの中ですごしているような、
蒸し暑い毎日ですが、いかがお過ごしでしょうか。

昨日は、
「第2回西陣囲碁交流会」が催されましたが、
参加者が十数名と前回より少なくなりました。

やはり、この暑さでは、
お昼の1時に集まっていただくのも
やや厳しかったのかもしれません。

次回は10月7日日曜日です。
季節的には過ごし易くなっていると思います。
またご案内しますので、よかったら遊びに来てください。

連日の猛暑で、
クリニックに来られる患者様も
命がけです。

中には、
「暑くてしんどかったし、よう来ませんでした。」
という方もおられます。

うちはクリニックだから、
しんどい時にこそ来てもらわないと!
と、心の中で思ったりします。

でも、
「暑くてしんどい」を治療するのは
容易ではありません。

食欲が落ちて、脱水症状があれば、
点滴をすると回復されます。
でも一時しのぎの感も否めません。

一般に、病院でよく使う西洋薬は、
病名に対して使うお薬が決まります。

もし胃潰瘍があれば、
「ガスターを使おう」という感じです。
(最近ではあまり使いませんが)

ところが、「しんどい」や「いらいらする」は
病名ではなく、症状です。

もちろん、その原因となる病気を、
きちんと検査で調べるのですが、
病気を特定できないこともありますね。

そういう時は漢方に頼ります。
漢方は患者様の症状から処方を考え、
その方の体質やその時の体調などから決定します。

夏になると暑くてしんどいという方に
「清暑益気湯(せいしょえっきとう)」
という漢方薬があります。

清はきよめると読みますが、
この場合はキャンセルする
という意味で考えます。

つまり、暑さをキャンセル(清暑)し、
気持ちを高める(益気)、エキス製剤、
そんな夏バテ専用の漢方薬です。

この漢方が適している症状は、
暑気あたり、暑さによる食欲不振、下痢、
全身倦怠、夏やせです。

漢方の専門家のご意見でも、
使用するのは暑くなる6月下旬頃から、
遅くても9月の中旬頃までだそうです。

あまった分は来年の夏に
とっておきます。
季節限定のお薬なのです。

漢方薬には、このようなユニークなお薬が
たくさんあります。

西洋薬でよくならない方も、
漢方がとてもよく合う方がおられ、
副作用も少なく、喜ばれます。

どのような症状が漢方でよくなるのか、
追々ご紹介できればと考えています。

今年の夏も暑さが厳しいと思います。
わたしもこれから、「清暑益気湯」の
お世話になろうと思っております。

京都市 内科・外科 吉岡医院
吉岡幹博